奥祖谷観光周遊モノレール乗車記 #740

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奥祖谷(おくいや)観光周遊モノレール、乗ってきました。
 
数年前にネットで偶然見つけて以来、行ってみたい場所リストに載せていた場所へようやく行くことができました。
 
このモノレール、ミカン畑でたまに見かける運搬用モノレールを一回り大きくしたものです。これに乗って、65分間の森林の旅を楽しめます。
 
まず大事なのが乗車券の入手です。このモノレール、事前予約はできません。当日現地で乗車券を購入するしかありません。乗車はチケットの発売順。当日の運行可能台数分の乗車券が売り切れると発売終了です。
 
営業は午前8時半から。私は午前8時過ぎに行ったところ、整理番号札を渡されました。番号は3番。すでに先客が二人いました。私達はすぐそばの宿に泊まったので、この時間に乗車券を買えましたが、当日遠方から来る場合は出来るだけはやめに来ることが大事です。何しろ山奥の不便な場所なのです。
 
乗車前には係員から無線機の使い方について説明があります。このモノレールカー、全ての車両に無線機が積んであります。大袈裟だとも思いましたが、これが後で役に立ちました。
 
出発直後から、林の斜面地を電動モノレールカーがグイグイと登って行きます。最大斜度は40°。車などではあり得ない角度です。この非日常感が堪りません。
 
モノレールカーの定員は大人二人ですが、小さな子供は保護者が脚の間に座らせることができます。我が家は4人ですが、子供が小さいので、1台で乗れました。
 
登るにつれて気温が下がるのが分かります。さらにモノレールカーが動くことで常に前方から風が当たるので、体感としてはかなりの涼しさです。私は薄手の長袖シャツを着ていましたが、それでも少し寒かったです。8月でもこんな感じですから、他の季節であれば、厚手の長袖や手袋など防寒対策が必須です。
 
斜面地を登り続けて約30分で山頂付近に出るとループ状に一回りします。この付近では眺めもよく、遠くには四国第二の標高を誇る剣山が見えます。身体が冷えた身には、降り注ぐ夏の日差しが心地いいです。
 
ループを終えると下りになります。この急傾斜の下り、斜度がキツイところでは、思わず声が出そうなぐらいスリル感があります。
 
でもこのモノレールカー、斜面の角度に応じて座席が傾いてある程度水平を保ちます。おかげで斜面地でもあまりお尻が痛くなることがありません。
 
私達が乗った時は前を走る車両にトラブルがあり、途中林の中で30分ほど待つことになりました。
 
トラブル発生時の連絡手段はトランシーバーです。全ての車両に取り付けてあります。コースのほとんどは携帯の電波が届かない場所で、トランシーバーが欠かせないのです。
 
トランシーバーで今の状況は分かるので、林の中で停止しても孤立感はなかったのですが、不安だったのはトイレ。
 
このモノレールカー、一度乗ると終点まで降りることができません。トイレにも行けません。ただでさえ65分かかるのに、さらに途中トラブルがあるとこの時間が長くなります。
 
今回は停止時間も含めて1時間半ほどでしたが、2時間を超えると、たとえ乗車前にトイレを済ませていても、場合によっては厳しいかもしれません。不安な人は簡易トイレの持参も検討した方がいいかもしれません。
 
なんとか出発点まで戻ってみると、運行は止まっていました。看板には本日のチケット販売は終了したとの表示。まだ午前10時半なのに。この後やってくる人はどうするのでしょう。
 
結果的には1時間ほどで運行再開していましたが、それならば、販売一時中止などの表示にしないと、来場者は戸惑いますね。
 
奥祖谷観光周遊モノレール。決して遊園地のモノレールではありません。子供はもちろん大人も存分に楽しめます。特に乗り物好きには堪りません。場所は四国の山奥でたどり着くのが大変ですが、そうまでして行く甲斐があります。私も子供達がもっと大きくなったら、また来たいですね。
 
まとめ
  • 場所は徳島県三好市の山奥。遠方からはレンタカーを利用。
  • 乗車券は当日の先着順で販売。当日分を売り終えたら販売終了。朝一番に購入すると待ち時間も少なくて時間効率がよい。最寄りの宿「癒しの温泉郷」に前泊するのがベスト。
  • モノレールカーの所要時間は65分。距離   m。最大斜度40°。途中トイレに行けない。トラブルで一時停止した場合、さらに所要時間は長くなるので、お年寄りなどは簡易トイレの準備も検討を。
  • 真夏はもちろん、どの季節でも防寒対策が必要。なお、冬季休業。

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